宅建もFPも数ある資格の中でもメジャーな資格ですが、難易度的にはどちらが難しいのでしょうか?
また、宅建とFPの「ダブルライセンス」は相性が良いという話を聞きますが、実際はどうなのかについても解説していきたいと思います!
宅建とは
宅建は、不動産に関わる資格であり、土地・建物の売買等の媒介・代理をする際に必要となる専門知識を持った仕業の一つで、毎年約20万人が受験するメジャーな国家資格です。
宅地建物取引業を行う企業では、従業員5人のうち宅建士を、その事務所に必ず1人以上配置する義務があるので需要が高く就職・転職に有利な資格でもあります。
宅建の概要
受験資格:誰でも受験可能(最年少合格は12歳)
試験形式:4肢択一のマーク方式
出題数:50問(例年32~38点が合格点)
宅建の科目:「民法・宅建業法・法令上の制限・その他関連知識」の4科目
宅建の難易度・合格率
合格率:15~17%
FPとは
FPの概要
FPはFP2級とFP1級に分けて概要を解説します。
FP2級の概要
受験資格:①FP3級合格
②AFP認定研修受講修了
③FPの実務経験が2年以上
試験方式(学科):4肢択一のマーク方式,60問
試験方式(実技):記述式,40問
合格基準点:学科/実技共に6割以上の得点
FP2級の科目:①ライフプランニングと資金計画
②リスク管理
③金融資産運用
④タックスプランニング
⑤不動産
⑥相続・事業継承
FP1級の概要
試験日(実技):FP協会は9月のみ
きんざいは2月~,6月~,9月~の年3回受験資格(学科):
①FP2級合格かつ実務経験1年以上
②FP業務に関し実務経験5年以上
③金融渉外技能審査2級合格かつ1年以上の実務経験受験資格(学科):
①FP1級学科試験合格
②CFP認定者
③CFP資格審査試験の合格者
④FP養成コース終了かつ実務経験1年以上
試験形式:4肢択一のマーク方式
出題数:50問(例年32~38点が合格点)
宅建の科目:「民法・宅建業法・法令上の制限・その他関連知識」の4科目
1) 原資産価格が上昇すると、コール・オプションのプレミアムは高くなり、プット・オプションのプレミアムは低くなる。
2) 権利行使価格が高いほど、コール・オプションのプレミアムは低くなり、プット・オプションのプレミアムは高くなる。
3) 満期までの残存期間が長いほど、コール・オプション、プット・オプションのプレミアムはいずれも高くなる。
4) ボラティリティが低下すると、コール・オプション、プット・オプションのプレミアムはいずれも高くなる。
(※オプション取引に関してはこちらのサイトを参考にしてみてください)
FPの難易度・合格率
FP2級の難易度・合格率
合格率(学科):30~40%
合格率(実技):50%前後
FP1級の難易度・合格率
合格率(学科):10%前後
合格率(実技):80%前後
宅建とFPのどちらが難しい?
宅建とFPのどちらが難しいかについて解説していきます。
宅建vsFP2級
宅建vsFP2級では、宅建の方が難しいです。
宅建の勉強時間が300~500時間と言われているのに対して、FP2級の勉強時間150~300時間程度で、宅建はFPの倍の勉強時間が必要です。
また、合格点も宅建が約7割の得点が必要なのに対して、FP2級が6割の得点で合格できるので、この点から見ても宅建の方が難しいと言えます。
内容的にも宅建では法律知識が問われる問題がかなり多く、法律系資格の登竜門とも言われているので基本的には宅建の方が難しいですが、民法などの法律知識がある方の場合はむしろ簡単かもしれません。
宅建vsFP1級
宅建vsFP1級では、FP1級の方が難しいです。
FP1級の学科合格率は例年10%前後で、かなり難しいと言えます。また、実技試験もあるので両方合格するとなると中々の難易度です。対して宅建は15~17%の合格率で、実技試験がないので比較的合格しやすいと言えると思います。
そして、FP1級の場合、受験資格がかなり限定されていてFP1級を受けるまでがかなり大変です。
【FP3級からFP2級という流れでFP1級の受験資格を得た場合】
①FP3級の勉強(約100時間)
②FP2級の勉強(約200時間)
③FPに関する実務経験1年以上
④FP1級の学科の勉強(400時間)
⑤FP1級の実技の勉強(100時間)
このように勉強時間だけでも約800時間必要となるのでかなり難しいですし、取得までに手間がかかる資格であると言えます。しかも全て一発合格できるとは限らないのでさらも勉強時間が必要となることも考えられます。
ですので、FPは2級までに留めておくのがおすすめです。
宅建とFPのダブルライセンスのメリット
宅建とFPは数あるダブルライセンスの中でも特に相性が良い組み合わせだと言われています。ダブルライセンスは業務の幅が広げるという意味でとても有効です。
宅建とFP2級のダブルライセンスのメリットについて解説します。
勉強しやすい
宅建とFPでは、税制・相続・不動産の分野が重複しているため、同時に勉強することに適しています。
全く同じような問題が出題されることも珍しくないため、FPと宅建の両方に興味があるのであればダブルライセンスを取るもの一つの手でしょう。
全く別の資格でありながら重複している内容が多い資格はあまりないのでチャンスを活かしてぜひダブルライセンスを取得してみてください。
就職転職に役立つ
宅建とFPの両方の資格があれば、不動産業界にも金融業界にも行くことができます。
また、例えば不動産業界に就職した場合、FPも持っていればFPとしての意見を活かすことができます。
金融業界に転職した場合でも、不動産売却を考えているお得意先の話にも専門家として耳を傾けることも可能です。より幅広い視点で仕事ができるようになるという意味では就職転職にも生かせますし。就職転職後でも大いに活用していくことができると言えます。
金融と不動産知識が深まる
金融と不動産の両方の知識を得ることで、今までとは違った視点からお客さんに商品を提案できるというメリットがあります。
FPを新たに取得する場合(宅建は取得済)
宅建しか持っていないときは、「物件の媒介・代理」しかできませんが、FPを新たに取得すれば、”お金の専門家”という新たな視点からお客さんに合わせたライフプランの提案まですることが可能になります。
宅建を新たに取得する場合(FPは取得済)
反対にFPしか持っていないときは、不動産取引に関する提案は難しく詳しくはできませんが、宅建を新たに取得することで”不動産の専門家”という新たな肩書が得られ、実際に不動産の媒介・代理も行うことができるようになります。
また、宅建では法律面の知識も得られるため、法律的な視点でお客さんに提案することも可能となるわけです。
宅建とFPのどちらが先?
まずは興味がある方から始めてみることをおすすめします。
興味があれば勉強しやすいですし、宅建とFPは試験内容が似ている部分が多いのでどちらから始めても大丈夫です。
どちらから取ればよいかわからない場合は、まずはFPから取ってみるのもいいと思います。
宅建に比べてFPは簡単ですし、不動産の大まかな知識も学べるので、FPから始めるのも選択肢です。
まとめ
以上、FPと宅建の難しさの比較やダブルライセンスのメリット等について解説しました。
少しでも参考になれば嬉しいです。